コラムTOP>第8回「言葉」
第8回コラム
「言葉」
J.LEAGUE プロサッカークラブをつくろう!5
ディレクター 馬場 保仁

コラムも回を重ね、「そういえば、去年から今年にかけて日本で一番読まれたのではないかと思われるサッカー関連本を紹介していないぞ」ということに気が付きました。
第二回の「監督」のところで、湯浅健二さんの著作にも一部登場していました、オシム氏 に関する書籍です。

オシムの言葉―フィールドの向こうに人生が見える

単行本: 238ページ
出版社: 集英社インターナショナル (2005/12)
ASIN: 4797671084

今回のサカつくにおいて、当初、かなり監督に比重をおいた作品を構築しようと考えるきっ
かけになったのが、当時千葉の監督をつとめておられました、オシム氏の采配、言動、結果
などでした。そして、この本が刊行され、信者とまではいいませんが、ますます関心の対象
として注意してチェックするようになりました。

オシム氏といえば、その独特のたとえ話から「語録」と呼ばれるほどウイットに富んだ会話
で聞くものすべてを惹きつけます。そして、攻撃的なサッカー、見ていて楽しいサッカーを
標榜し、それの実現のために、「わかりやすいコンセプト」や「言葉」を意識してメディア
や選手に送り出しています。それが、

『水を運ぶ選手』
『古い井戸、新しい井戸』
『逃げるウサギは肉離れをおこさない』

などであり、選手に求めることは

『ポリバレントであること』

などと、「伝える」ことをいかに「わかりやすく」するか?もしくは、受け取る側に「考え
させるか?」ということを考えて発言されているように思います。完全に煙に巻いてしまう
のではなく、少し突っ込む余裕を残し、空気を読んで、反応が悪ければノリツッコミのよう
な感じで自分で落としている会見も少なくないと思います。(笑)
とにかく、非常に多方面に洞察力の高い方だというのを感じました。
このわたしも表層的な部分ではありますが(苦笑)、影響を受けている1人です。

それでは、また次回。

第2回コラム
「監督」
第3回コラム
「ホームタウン」
第4回コラム
「お金」
第5回コラム
「留学」
第8回コラム
「言葉」
第12回コラム
「発売日」
第13回コラム
「サウンド対談」
第14回コラム
「問題がモンダイ」
第15回コラム
「腕の見せどころ」
第16回コラム
「最終回」