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【スカパー!サカつく部 サカつくDivision1】 第4節川勝良一氏

『J.LEAGUETM プロサッカークラブをつくろう!7 EURO PLUS(以下、サカつく7)』の開発プロデューサー山田理一郎と、日本サッカー界を支えるスペシャルゲストと特別トーク。『サカつく7』の魅力はもちろん、開発秘話やサッカー論を本音で語る!

テレビでは放送しきれなかった内容をノーカットで掲載!第4節は、実力社会のJリーグで4チームを渡り歩く熱血漢。強化部長も経験し、クラブ経営の酸いも甘いも噛み分ける。人間的な魅力あふれる川勝良一さんです。

プロフィール

山田 理一郎
「J.LEAGUETM プロサッカークラブをつくろう!7 EURO PLUS」プロデューサー
1999年セガ入社。企画として「ハンドレッドソード」「パンツァードラグーンオルタ」「プロサッカークラブをつくろう!ヨーロッパチャンピオンシップ」「フットボールクライマックス」などに携わり、2009年発売の「J.LEAGUETM プロサッカークラブをつくろう!6 Pride of J」ではプロデューサー兼ディレクターを務める。
日々野 真理
スカパーのJリーグ中継ではピッチリポーター、Jリーグハイライト番組「Jリーグアフターゲームショー」ではアシスタントを務めるフリーアナウンサー。三重県出身。
川勝 良一
1953年4月5日、京都府生まれ。東京ヴェルディ監督。法政大学卒業後、東芝サッカー部を経て1983年に読売クラブに移籍、1990年には東京ガスサッカー部(現FC東京)に加入。現役時代はテクニシャンとして鳴らし、日本代表も経験した。現役引退後は下部組織の指導を経験した後、1997年にヴェルディ川崎で初めてJリーグの監督に就任。以後ヴィッセル神戸、法政大学サッカー部、アビスパ福岡を経て2009年10月に強化アドバイザーとして東京ヴェルディに復帰、2010年より現職。

目次

「秘蔵っ子」阿部拓馬選手が復調のきっかけに

日々野真里(以下、日々野):では、よろしくお願いいたします。お二人は、お会いするのは初めてですか?

山田理一郎(以下、山田):はい、私はゲーム会社の開発スタッフですから(笑)。川勝さんというと熱血漢というイメージがあるので、ドキドキしています。

日々野:ダンディである一方で、デコメを使うお茶目な一面もお持ちなんですよ。

山田:おお、そうなんですか?

川勝良一(以下、川勝):いろんな人がメールをくれるでしょ?良かったらそれを回して、共有しようと。

日々野:そんな一面もあるとは。「サカつく」のことはご存知ですか?

川勝:はい、存じ上げています。

日々野:私が秘書として出てくることは?

川勝:ごめんなさい、知りません(苦笑)。勉強して、チームの成績アップにつなげたいですね。

日々野:今日はいろいろとプレッシャーを受けているようですが、お話を伺って参りたいと思います。まず、今シーズンの東京ヴェルディを振り返っていただきたいと思います。ちょっとスタートに苦しんだという印象がありますが。

川勝:去年から何人か選手が抜けているので、やってみないとわからない部分が大きかったですね。キャンプで時間がたくさんあっても実際にはけが人もいますし、日本人選手の場合は練習で良くても本番でそのパフォーマンスを必ずしも発揮できなかったりします。システムやメンバーを変えたりして、いろいろ考えながら頑張っています。

日々野:現在いい流れになってきた理由の一つとしては、阿部拓馬選手の存在が大きいと思います。その阿部選手は、川勝さんが法政大学で指導された選手であるとか。

川勝:彼は2年生ぐらいまでBチームにいたので、ほとんど知らなかったんです。3年生くらいから伸びてきたので、Aチームに入れました。技術的に高いし、速さもありました。ただ、あまり自分をアピールするような、強引に行くようなスタイルではありませんでした。いい時と、完全に試合から消える時とがありましたね。

日々野:その阿部選手をヴェルディに入れようとしたのは?

川勝:獲得しやすかったからですね。大学の4年間で成長し、あるチームから声が掛かって練習参加していたんですよ。けど、契約には至らなかった。それで、ちょうど私が東京ヴェルディに戻るタイミングだったので、「これだけしか出せないけど、一緒に来るか」と声をかけて契約が決まったのです。

日々野:「サカつく」でいうと「秘蔵っ子システム」ですね。

山田:今回の「サカつく」ではプレイヤーが全権監督という立場で、密着した環境を作るために「秘蔵っ子システム」というものを採用しています。ある選手を「秘蔵っ子」にしておくと、成長をうながすいろんなイベントが起こったり、選手寿命が伸びたり、能力値が伸びるなど新たなスキルを獲得します。

また「忠誠度」というパラメータが設定されていて、その選手と会話したり、イベントをこなすことでパラメータが上がります。忠誠度がマックスの状態だと、自分が移籍したらその選手が必ずついてくる。なので、「秘蔵っ子」を増やしながらいろんなクラブを渡り歩くことができるんです。川勝さんはまさにそういうイメージですね。ヨーロッパの監督には、そういうことが多いですよね。

川勝:スタッフと選手を連れて行ったりね。

山田:ジョゼ・モウリーニョなんかも、選手が移籍してくるタイプとして有名ですけど。選手とうまく信頼関係を築くポイントはありますか?

川勝:ポイントは「恐怖」じゃないですか(笑)。メリハリが大事です。選手は小さな頃からサッカーをやってきて、それまではすごく集中してきた。けど、プロになってからはいろんな誘惑があったりするわけです。無我夢中でやっているようで、実はそうでなかったり。

そこで、練習の2時間だけはサッカーを始めた頃の熱い気持ちを取り戻させる。2時間の間にできる限りのことを要求し、それ以外はクールダウンする。大学でも東京ヴェルディでも、選手には同じように伝えてきました。1日中張り詰めているのは難しいですから、ピッチの外では息を抜いて、その代わりピッチに入ったときはものすごく変わるように。

トレーニング中は厳しく接していますが、大学の頃は選手と一緒に風呂に入ったりしましたね。2時間くらい練習やって、終わってから一緒に遊んで、寮に戻って風呂に入って、サッカー以外の話もして。「ああ、この人も普通の人なんだ」「グラウンドでああ言っていたけれどこんな失敗もしてるんだ」とか、そういう側面をわざと見せるわけです。そういったメリハリで選手との信頼関係を作ります。

日々野:選手と川勝さんのお話をすると、「川勝さんのために」という選手が多い印象がありますね。東京ヴェルディの選手もそうですし、かつて関係してきた選手の中にも。

川勝:やっぱりそれは、「恐怖」が理由なんじゃない(笑)。

日々野:折角いい話をしたのに(笑)。でも、そういう関係性が大事なんだと思います。

川勝:無理して監督像を作ったりする必要はないと思うんですよ。もちろん、チームを背負っている時はそうしなくちゃいけないんだけれど。練習が終わった時やプライベートなどでは、むしろこちらのだらしなさを隠さない。その代わり、サッカーに関しては「こういう仕事で食える、夢のような世界にいること」をわかってもらいたい。そのために、全力でやります。

日々野:特に若い選手とのコミュニケーションの取り方、指導の仕方に何か特別な事はありますか?

川勝:若い人には、夢や時間がいっぱいあります。チームでレギュラーを取りたい、代表に行きたい、その先にある世界にも行きたい。だからこちらも、ただモチベーションを上げるために適当に言っても伝わりません。本気でそう思うなら試合に使って、ホテルでも部屋に呼んでそういう話をする。本気で思う選手なら、そこで夢を現実に近づけるように努力するはずです。

普段のトレーニングでも目標を目指して、毎日コツコツとレベルを上げていけるか。だから、少しでも妥協するのが見えたら厳しく接します。だけど「怒られるから」といった低い水準でトレーニングの質を変えるのではなく、「世界に飛び出たい」「テレビで見ている選手と同じユニフォームでプレーできたら素晴らしい」とか、そういうことを本気で考えさせます。

しらけている人は嫌いですね。一番嫌なのは「それ無理だよ」という人ですね。過去に前例がないから、といって人生を達観したかのような言い方をする。年寄りだけでなく若い人もそうです。馬鹿げていますよね。夢があることは素晴らしいし、一緒に目指していけばチームも強くなります。
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足りないものが多いほうがいい

山田:川勝さんはどちらかというと、若い選手を育てながらチームを作っていくことに喜びを見出す方なんでしょうか?若い選手と一緒にやることが楽しい、という風に感じるのですが。

川勝:どちらが、ということはないですね。若い選手のほうが多少純粋で、経験が少ないからいろんな話に乗ってくれる部分はあります。一方ベテランの選手だと時間がなくて、夢の話をしても「実際今年持つのかどうか」「来年まで持つのか」そういうことが気になる。

ただベテランはベテランで、若手と同じメニューを手を抜かずにやってくれます。だから1分でも長く彼らをプレーさせたいし、いいステージでプレーさせてやりたい。引退したときも、同じサッカー業界にいられるようにサポートしたり。その人の持っている環境で、接し方は多少変わりますね。

山田:逆に、バルセロナのように完成された選手がたくさんいるクラブに行ったとすると、同じスタイルでできますか?

川勝:いや、ああいう所だと自分が堕落すると思います(笑)。完成形に近い選手ばっかりでしょ?僕は、いつも敵を作る性格だったんです。小さい頃から。体制側を敵に回したり。バルサみたいなチームに行くと体制側というか、中心でしょ。そういう所で敵を探すとなると、地球上にいない(笑)。それじゃあつまんない。

それよりもちょっと下のチームで、上にお金持ちチームがいたり、環境に恵まれているチームがいた方が、ファイトやエネルギーが出ます。十分にお金を持っていて、こっちのリクエストで選手も自由に買える環境だと堕落して、コーチに全部任せるかもしれないですね。

山田:トップにいるよりは、そうでない所からチャレンジしたいと。

川勝:大金持ちになったことはないけれど、若い頃にはお金がほしいと思う時期がありましたよ。でも、実際にお金がもっとあったとして、それ以上ほしいと思うかというとそうではない。「時間が足りない」と思っているときに人間は充実しているものだと思いますが、仮に休みがたくさんあったらきっと不安でしかないと思います。人間は勝手な動物なので(笑)、足りないものが多いほうがいいんですよ。

日々野:監督を引き受ける上での川勝さんの絶対条件とは?

川勝:そういうことは、あまり口で言いたくないんですよね。だから、すぐに辞めちゃう(笑)。契約交渉の時でも、上の人と話が合わなかったら「じゃあ出ていきます」となる。50歳過ぎても単純だから、「正しいのはこっちだろ」と思ったら「まあまあ」とうまく調整ができないタイプなので。だから、今のチームでは選手から「辞めないでくださいよ」ってクギを刺されています(笑)。

日々野:選手がそのことを知っているんですね(笑)

川勝:どこからか漏れるんですよ、そういうことは。

山田:私はずっとサラリーマンで、契約交渉を自分でしたことがないので勉強になります。

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選手からのプレッシャーが強烈だったヴェルディ川崎時代

山田:川勝さんはいろんなクラブで監督をされていますが、最初がヴェルディ川崎(現東京ヴェルディ)なんですね。

川勝:そうです。

山田:そこからヴィッセル神戸、アビスパ福岡を経て東京ヴェルディへ復帰されました。「サカつく」でも元いたクラブから渡り歩いて戻ってくる、ということができます。伺いたいのは、最初にヴェルディ川崎の監督をされた時と、今のご自身との違いについてです。この期間を経たことで、クラブにもたらすことができる部分に変化はありましたか?

川勝:最初にヴェルディ川崎の監督をしたときはカリオカ(ラモス瑠偉)、カズ(三浦知良)、柱谷哲二、キーちゃん(北澤豪)など黄金期の選手たちがたくさんいました。でも、自分のイメージと違えば練習を止めてバーっと言い合ったり。簡単な言葉では納得しない選手ばかりなので、次の日にミーティングがあったら徹夜で考えて、同じ言葉でも反応するように単語を変えたり、あるいは誰かを槍玉にあげて叱りつけてシーンとさせたり。いろんなことを手探りで考えました。

自分の色を出す余裕はなかったです。ただ、「やりたいのはこういうサッカーじゃない」という気持ちはあった。時間が足りないせいもあったけど、当時はストレスしかなかったですね。ただ、次のチームの監督をしたとき、あれほどレベルが高くてうるさい(笑)選手たちとやれたことが財産になっていたことがわかりましたね。カリオカなんて僕より年上なので。監督が選手から勉強することもあるんですよ。

山田:ただ、やはりプレッシャーは強かったんですね。当時のヴェルディ川崎ですものね。

川勝:(全盛期より)成績は落ちていたけど、持っているサッカー観がこちらより上の選手もいました。当時の僕には、彼らのプレーに「そうじゃない」と か、交代のタイミングの正しさを伝えたりする能力はまだなかったと思います。彼らを納得させないと、不満分子としても力を持ちますから。

カリオカなら、こちらから頭を下げるとかね。彼はみんなの前だと敬語を使ってくれます。二人きりになるとこちらが敬語になりますけどね、先輩ですし。でも、ベンチにいる若い選手を試したいとして、ただ「試したい」とだけ言ってもなかなか聞いてくれない。良い経験だったと思います。

山田:その経験が糧になった、ということですね。

川勝:最初にうまくいくと、自分の性格上そこから努力しないんです(笑)。最初に痛い目にあった方がファイトする。だから、最初のヴェルディ川崎のメンバーは自分にとって良かったなと。

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「できる」選手のプライドは、エネルギーになる

山田:「サカつく」というゲームでも、とにかく選手が不満を言います。「いい加減にしろ」ってお叱りも受けたりするんですが、僕としては残しておきたいポイントだったりするんですね。不満を言わない選手は人間味がないと思いますから。

だから、不満を解消させる手段もいつも考えるんです。選手と会話したり、お金を与えたり、黙らせたり。あとは、仲良くない選手同士を一緒に練習させなかったり。シリーズ内でいろんな方法で解消させることをやったり。選手の不満に対しては、対話で解決していくしかないんでしょうか?

川勝:スタメンの11人以外は、まず全員不満を持っていますから。出場していても、良いプレーができないのを他人のせいにするやつもいる。自分がすべて対処するのにも限界があるので、そのためにスタッフに頼みます。ウチには年配のスタッフもいるので、その中でソフトで人当たりのいい人に間に入ってもら います。僕が出ていった方が早い場合は、僕が行きますし。人をうまく使った方がいいですね。若い時は全部自分でやろうとしていましたが。

日々野:選手をスカウティングするとき、どういう点を見て選んでいくのですか?

川勝:一番は技術です。日本の場合、技術を持っている選手で特に多いのはサボりぐせがあること。小さい頃から10番をつけてチームの中心でいると、怒られることも少なくて褒められるばかりだから。だけど、ウチは選手のワガママにも目をつむる場合も多い。そういう選手が上に来た場合、直すのも大変ですが(苦笑)。サッカーは足を使う特殊なスポーツなので、技術的に高いということを一番に見ています。

その次に、性格的にどんな人間かを見たり、フィジカルを見たり。フィジカルはトレーニングで多少は変わりますから。足が早かったりスピードがあるというのもいいですね。サッカー頭脳というか頭のいい子は、理解や吸収する率も全然違うので。逆に、自分みたいな性格の選手が一番扱いづらいかな(笑)。

選手のワガママを全否定するのもおかしいし、「できる」という選手のプライドはエネルギーにもなっている。認めてもらいたい、もっと自分を見てもらい たいという気持ちが、すごい緊張感と集中力につながって、特殊なプレーをやってくれたり。そういう選手が持っている感性は、指導してもなかなか作れませんから、大事にします。

山田:僕らの世代でも「あいつは読売クラブのジュニアだぜ」なんて聞くと戦慄が走るところがありますが(笑)、すごいテクニシャンが集まっているというイメージです。

川勝:中には「技術で負けたら他に勝つところがない」と思う選手もいます。テクニシャンぞろいのチームでもさらにワンランク上の選手は、みんなが認めますしね。ブラジル代表(セレソン)でも、抜きん出ている選手は同じセレソンなのにサインをもらいに行ったりします。そういう気概が、いい意味でありますよ。

今の子たちは、ちょっと大人しいけどね。喋りたいけど、こちらにあまり寄ってこないんです(笑)。たまにグラウンドにいるときに話しかけても、「普段そんな敬語使わないでしょ?」って喋り方をしたり。そんなに脅しているわけじゃないんですよ(笑)。

日々野:ほんとは川勝さん、とても優しいのに(笑)。ということで、ここまでは川勝さんに監督のお仕事について伺ってきました。

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プロスポーツにおけるお金の重要さ

日々野:さて、川勝さんに監督になってから一番良かったこと、一番辛かったことを挙げてもらいました。それが、こちらです。早速見ていきたいと思います。まず一番良かったことは「スマイル」ですか。

川勝:これまでタイトルを取ったことはないですが、毎試合勝てばみんな笑顔になれるでしょ?選手もそうだし、コーチもスタッフもそう。普段いろいろ動いてくれているマネージャーやフロント、当然サポーターの皆さんも。作りものではない本当の笑顔というのが、勝ったら毎回見られる。それが一番良かったなと思います。

山田:心にスマイルですね。

日々野:続いて、一番辛かったことは、こちら。
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「お金」ですか。

川勝:個人的にお金には執着心はない方なんですが、2年前に東京ヴェルディに戻った時に、強化部長として選手を引き止めるのに苦労しましたから。たった50万円や100万円足りないだけで選手が出て行ったり。出ていきたくて出ていった選手ばかりじゃないですから。「お金がもうちょっとあれば、もっといいメンバーでいけたのになあ」と。

もちろん残ってくれた選手は本当に感謝していますし、そのメンバーでも十分やれますよ。でもお金は、プロスポーツにとって本当に大きいなと。それまで強化の仕事をあまりしてこなかったので、その時に痛感しましたね。

日々野:チームも出来れば(お金を)下げたくないですもんね。

川勝:たくさんお金をほしいということではないんだけれど、チーム作りで一番のネックになったのはお金でした。

山田:「サカつく」でも、お金をうまくやりくりするというのが非常にマゾ的に楽しめるところです。前作のゲームを予約していただいた特典に、ジーコ選手が出てくるというのがあったんですね。「やった!」と思ってゲームを進めると、「5億円です」という。今5億円しかない状態でそう言われてしまう。さらに1年間大活躍してもらって、チームがJ1に上がると「10億円です」と言ってくる。「非常に辛かったです」というお便りをいただきまして、大変申し訳ございませんでしたということをここで言っておきたいと思います。今回はそんなことはありません(笑)。

予約特典ではかつてJリーグでプレーしていた久保竜彦選手、山口素弘選手、相馬直樹選手、シジマール選手らがリストアップされています。初期クラブでも、十分にいい選手を取ってチームをJ1に導けるんじゃないかなと。

日々野:この「お金」という文字も可愛らしい感じですね。

川勝:まあ、そういった気持ちを訴えています(笑)

日々野:というわけで川勝さんに聞いた、監督になってから一番良かったことと、辛かったことでした。

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教え子が世界ではばたく姿を見たい

日々野:では最後に川勝さんの今後の目標、夢をお聞かせください。

川勝:まずはJ1に戻ることです。そしてJ1でチャンピオンになって、ACLに出て、そこでもチャンピオンになって、バルセロナのようなチームと試合をしたい。もう一つは、今見ている若い選手が代表になって世界に出て行って、自分がいつか仕事から離れて海外に行った時に、向こうのリーグでプレーする彼らを見てみたい。それが老後の楽しみですね。

日々野:育った子たちが活躍している姿を見ると幸せだと。

川勝:イタリアとかプレミアリーグとかスペインリーグとかそういう所で、東京ヴェルディのグラウンドでやっていた若い選手が世界のスーパースターと試合をやっているのを見られたら、一番楽しいんじゃないかな。そういう選手が1人でも出てきてくれたらうれしいですね。

山田:川勝さんは優しい方だな、ということがよくわかりました(笑)。川勝さんの夢はぜひ、先に「サカつく」で叶えていただければとてもありがたいですね。川勝さんみたいな夢を持っておられる方は、すごく多いと思うんですね。

今回は、いろんなヨーロッパのクラブを渡り歩けるようになりました。といってもやっぱり、自分の手で選手を育ててトップを目指すということがロマンだと思いますし、このゲームの魅力なんだと思います。

日々野:ということで、今回のゲストは東京ヴェルディ・川勝良一監督でした。ありがとうございました。

次回は2010年、悲願のリーグ制覇を達成。緻密な分析力と、田中マルクス闘莉王選手をはじめとする大胆かつ的確な補強で、名古屋を真のビッグクラブに導いた。豪快かつ繊細な手腕で鳴らす久米さんが語る、監督選びの重要性とは?

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