サカつくDS ワールドチャレンジ2010 ラモス瑠偉の冗談じゃないよ

SEGA サカつくDS ワールドチャレンジ2010

第5回:世界で戦うために

“世界に通じる日本のサッカ-とは”
 それは、世界への扉を押し開いた1998年からの日本の命題である。一時期、オシムがその可能性を見せてくれたが、病のために志半ばでリタイヤしてしまった。30年以上、日本サッカ-を見てきたラモスが考える日本のサッカ-とはいったい、どういうものなのだろうか。



ラモスさんイメージ#1

--ラモスさんが考える世界に通じる日本のサッカ-とは、どんなものだと思いますか。

「早いショ-トパスを主体したサッカ-で、人をどんどん追い越していくラグビ-サッカ-でしょ。日本人は小さいし、身体能力は欧州の選手が優れているんで、ロングボ-ルを蹴るサッカ-じゃ勝てない。サイドからショ-トパスで素早く展開して、サイドチェンジして、そこから仕掛けていく。人もボ-ルも走るサッカ-だね。そこには、運動量とテクニックも必要。特に、運動量がないと今のサッカ-は勝てないからね。」

--ラモスさんの時代の代表の時も運動量は求められたのでは?

「もちろん。オフトは動かない、走れない選手は代表に入れなかったからね。だから、木村和司は難しかったのかもね。俺は、ド-ハに連れて行って欲しかった。特にイラン戦のラスト30分なんか、和司がいてくれたら絶対に勝てたもん。」

ラモスさんイメージ#2

--人もボ-ルも走るというのは、オシム監督が目指したサッカ-ですね。

「そう。俺は、オシムさんのサッカ-大好きだよ。憧れだった。1度、クラブハウスで会った時、『今度、30分ぐらい時間くれないですか』って聞いたら『いつでも来てくれ』って言われてね。そうしたら代表監督になって忙しくなって、話する機会を失ったんだけど、俺はオシムさんにいろんなことを学びたかったし、いろいろ教えて欲しかった。ほんと、尊敬する監督だよ。だから、代表監督になった時、すごく期待した。これで日本のサッカ-も変わるなって。」

--日本のサッカ-は、どういう風に変わると思ったのですか?

「最初、オシムさんはジェフの選手を中心に代表チ-ムを作っていた。みんな、すごい走って、いいサッカ-をしていた。そこで、そこそこ結果が出ていたのは、オシムさんがやろうとしたことをジェフの選手を軸にみんながきちんと理解してやっていたから。そこで見たかったのが、テクニックのある能力の高い選手を起用したらどうなるのかってこと。中村(俊輔)、遠藤(保仁)、松井(大輔)、中村(憲剛)、それに本田(圭佑)たちをあそこまで走らすことが出来たら、本当にすごいチ-ムになると思った。基本的に、うまい選手はあんまり走らない。自分に自信があるから自分のサッカ-をやりたいんだよ。でも、走らないと言われた彼らが走るようになったら、日本はアジアでナンバ-1になれるし、世界でも絶対にいい戦いができると思っていた。」

 ラモスが挙げた選手の中でオシムに見い出され、劇的な変化を遂げたのは、遠藤ではないだろうか。走れない、走らないという評価を一蹴し、チ-ムの大黒柱になった。

ラモスさんイメージ#3

--遠藤は、変わりましたよね。

「オシム監督の時は走るようになったけど、今は少し物足りないかな。まだ30歳だろ、バリバリやれるよ。若い選手よりもサッカ-を知っているし、26歳から33歳の間は一番サッカ-が楽しい時期だからね。だから、もう走れないということはないと思うので、みんな、オシムさんの時ぐらいに走って、日本得意のショ-トパスを繋いでいくサッカ-をすれば結果は残せる。欧州や南米のチ-ムは、日本のネズミのように細かく動き、ショ-トパスをしてくるようなチ-ムは苦手だからね。そういう武器があるんだから活かさないとダメだよ。」

--ラモスが理想とするショ-トパス主体のラグビ-サッカ-とオシムが実現しようとした走るサッカ-を実現するには、いったいどうしたらいいのだろうか。

「完成した選手でも走らないと代表に入れないと言ったら走ると思う。でも、そんな意識じゃダメだよ。身体に走ることが染みついているぐらいじゃなきゃすぐにラクして走るのを止めてしまう。だから、15、16歳ぐらいから走って、ラグビ-サッカ-をやっていく意識付けをしていけばいい。それを徹底できれば、走るよ。そこにテクニックが加われば、ほんとすごいサッカ-ができる。そういうサッカ-なら世界で戦えるし、本当のサムライのサッカ-を実現できると思う。」




 ラモスの理想とするショ-トパス&ラグビ-サッカ-が実現すれば、大きな注目を浴びるかもしれない。ラモスは、今、その理想を実現するチャンスを伺っている。

<次回に続く>


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