サカつくDS ワールドチャレンジ2010 スペシャルインタビュー 稲本潤一選手

SEGA サカつくDS ワールドチャレンジ2010

 稲本潤一は、2001年からイングランド、トルコ、ドイツ、フランスと渡り歩き、最先端のサッカーに触れ、厳しい世界を生き抜いてきた。日韓大会ではヒーローとなり、ドイツ大会にも出場を果たし、南アフリカ大会でのメンバー入りも果たした。そんな稲本が今季、9年ぶりに日本サッカー界に復帰した。世界を肌で感じてきた男が世界基準と日本サッカーについて、赤裸々に語る。



稲本選手イメージ#1

——9年間、いろんな国で、いろんなサッカーを見てきたと思うけど、印象に残った国はどこだろうか。

「フランスかな。半年しかおらんかったけど、レンヌはすごいいいチームだった。全体的に、フィジカル的に強くて、早い選手が多かったけど、使う選手の個性がハッキリしていたね。例えばレンヌは、4-3-3だったけど、真ん中の3人、ボランチの俺やトップ下の選手は、運動量とかボールを取って、パスを回すことが求められる。FWを含めた3トップは、ドリブルが早くて、シュートがうまくて、1対1の強い選手を置く。みんな、キャラクターが強いというか、個々に特徴の持っている選手が多かった。ただ、組織的な守備とか攻撃は、まだまだだった」

——トルコは異質で、なかなか経験できないリーグですよね。

「トルコは、本当に特殊というか、非常に厳しいリーグだった。俺がいたのはガラタサライというチームだけど、あとジーコが以前監督していたフェネルバフチェ、ベジクタシュという3チームは勝って当たり前という感じだった。負けたらすごく叩かれるし、すぐ監督がクビになるからね。けど、ファンやマスコミが厳しい中、優勝争いが出来たのはいい経験だったと思う。プレーで言えば、4-3-3で両サイドバックの位置が高く、俺はアンカーだった。だから、カウンターのケアとか守備ばっかりしていたので、ディフェンスはすごく強化された」

——トルコでは、守備の評価というのはしてくれるだろうか。

「いや、守備なんか、あんまり見てないと思う。ディフェンスしてても大事なのは、どんだけ点に絡めるか。それに尽きますよ。点取れなかったらすぐ「稲本、契約切れる」とか書かれるんで(苦笑)」


稲本選手イメージ#2

——ドイツは守備の評価は高いのでは?

「ドイツは、守備の評価をしっかりしてくれる。スタッズで、チームで1対1に勝った率、個人で1対1に勝った率とか数字になって出てくる。だから、監督からもよく1対1に勝てって言われましたもん」

——海外のボランチやセンターハーフに求められるのは、どんなことだろう。

「まずは、ボールを奪うこと。奪って、前に早く繋ぐ。あとは、厳しくチャージして前を振り向かせない。プレミアだとロングボールを蹴ってくるケースがすごく多いんで、セカンドボールの処理も重要。フリーランニングをしてくる選手が多かったんで、それと一緒に戻って走る。それは、すごく意識してプレーしていたね。けど、監督から求められていることを最低限できんと試合には出られへんのは、どこも一緒ですよ」



 今季、稲本は9年ぶりに日本サッカー界に復帰した。その間、日韓大会、ドイツ大会を始め、Jリーグの勢力図も大きく様変わりしてきた。海外から見た日本のサッカーは、彼の眼に、どう映っていたのだろう。



稲本選手イメージ#3

「全体のレベルは、俺がいた時よりもすごく上がっていると思う。それにACLが出来て、リーグ戦のタイトル以外にも目標が出来たのは、すごく大きなことだと思う。そういう大会に出て、戦うことでリーグ全体の意識やレベルも上がるからね。代表チームは、どうだろ。選手の駒で言うと、2006年のドイツは各年代でいろんな代表に選ばれた人ばっかりだったし、日韓大会に出場している選手もたくさんいて、個々の能力をかわれてたり、経験があった。チームとしては史上最強だとも言われてた。今の代表は、チームとしての完成度がすごく高い。みんな、同じ方向を見て、まとまって戦えるチームだと思う」


<記事2に続く>


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